第4回「はけの自然とくらしのフォーラム」開催レポート

全公園

#お知らせ

2026.02.23

◉はけの自然に包まれた会場で、第4回はけフォーラムを開催

・会場は新しくなった都立野川公園自然観察センター

2025年9月29日。まだ夏の猛暑の名残を感じる一日でしたが、豊かな木々に囲まれた公園の中には、国分寺崖線がもたらす心地よさに満ちていました。

そんな季節のなか、第4回となる「はけの自然とくらしのフォーラム(以下、はけフォーラム)」が、2024年末にリニューアルオープンした都立野川公園自然観察センター(以下、自然観察センター)を会場に開催されました。


↑新しくなった自然観察センター

 

・テーマは「崖線緑地のネットワーキング」

国分寺崖線(※はけ)は、立川から大田区まで連なる、都市に残された貴重な緑の骨格軸です。このエリアでは、多くの自治体や企業、大学などが、それぞれに環境保全の活動を行ってきました。そうした点在する取り組みをゆるやかに結び、ひとつの流れとしてつなげていくこと——それが「はけフォーラム」の目的でもあります。

新しくなった自然観察センターは、単なる建物のリニューアルにとどまらず、国分寺崖線をめぐる人や活動をつなぐ「連携の拠点」として、新たな役割を担い始めています。今回のフォーラムのテーマである「崖線緑地のネットワーキング」は、その第一歩となるものでした。


↑国分寺崖線図

「はけ」とは

「はけ」とは、国分寺崖線の一部を地域の人たちが呼びならわしてきた名称。JR中央線南側に横たわる国分寺崖線・立川崖線は、古代多摩川の流路変遷によって形成された河岸段丘で、湧水が多く、市街地の中にありながら野鳥や小動物の生活空間となる貴重な自然環境を残しています。「はけ」という言葉にはこうした環境を愛する地元の人々の、愛着が込められています。

 

・完全対面の開催でプレイヤー同士の連携を実感

コロナ禍によりオンライン開催となった第1回・第2回、対面とオンラインのハイブリッド形式で行われた昨年度の第3回を経て、今回は「崖線のネットワークをつなぐ」という本来の目的に立ち返り、完全対面形式での開催となりました。

はけ周辺で活動する6区市から、大学・企業・行政・NPOなど、産官学民22団体(団体名は開催概要参照)が集結。多彩な顔ぶれが、新しい自然観察センターに一堂に会しました。

参加者は、窓の外に広がるはけと野川の豊かな自然を眺めながら、和やかな雰囲気で交流を深めていました。

はけ周辺で活動する6区市から、産官学民22団体49名が集まりました

 

※「はけの自然とくらしのフォーラム」とは

東京の自然のシンボルである国分寺崖線(はけ)を一体的に保全・活用するためのプラットフォームとして開催。崖線上や周辺緑地を管理・所有する主体を中心にネットワークを構築し、情報交換や協働による取り組みを推進することを目的としています。

 

◉当日レポート

今回のはけフォーラムは、午前のエクスカーションと午後のはけフォーラムの二部構成で開催されました。

【午前:エクスカーション】

・歩いて体感する「はけ」の連なり

午前中は、ICU三鷹キャンパスの森から三鷹市大沢の里都立野川公園自然観察園へと歩きながら、国分寺崖線(はけ)が生み出す地形・水・森の連なりを、身体感覚として確かめる時間となりました。

この“実地体験”を通じて、参加者の間には、「はけ」が都市の中に残された希少な自然であること、そして人の関わりによって守られてきた風景であることへの共通認識が育まれました。


↑国際基督教大学(ICU)内の雑木林再生プロジェクトについて、中嶋隆理事(左)にお話を伺いながら見学


↑三鷹大沢の里では希少種であるワサビを復元する活動について、解説がありました


↑野川沿いを歩くことにより、野川と国分寺崖線の地形の連なりや生態系を実感


↑愛護ボランティアの会代表世話人・柴田直樹氏(中央)に活動内容を伺いながら都立野川公園自然観察園を散策


↑ゴールは、はけフォーラム会場の自然観察センター

 

【午後:はけフォーラム】

・崖線緑地のネットワーキングを考える

午後は、リニューアルした自然観察センターに会場を移し、フォーラムを開催。

第4回のテーマは、『崖線緑地のネットワーキング〜崖線のみどりと人のつながりから、ネイチャーポジティブな未来をひらこう!〜』。

第1回「状況共有」、第2回「安全管理」、第3回「自然共生サイト」というこれまでのテーマを踏まえ、今回は国分寺崖線のネットワーキングを正面から扱う回として位置づけられました。

・国分寺崖線の拠点をつないでいく

自然観察センターが地域のハブとなり、人・団体・活動をつないでいく拠点となること。

さらに、国分寺崖線の東端に位置する世田谷から「一般財団法人 世田谷トラストまちづくり」の活動が紹介され、崖線の西と東を結んでいく最初の一歩となる場面がうまれました。


↑話題提供として、事前アンケートの結果、自然観察センターの活動内容、世田谷トラストまちづくりの事例などの紹介がありました


↑テーブルごとに異なる団体が集まり、交流を深めます

・対話から始まる、これからの連携

フォーラム後半のグループディスカッションでは、参加者同士がそれぞれの現場で抱える課題を持ち寄り、対策や解決の糸口について意見を交わしました。

同じ課題に向き合う担当者同士だからこそ、なごやかな雰囲気の中にも熱のこもった議論が展開され、「ゆるやかにつながり、情報や人材、経験を行き交わせる関係性」をこれからどう育てていくか、その方向性が共有されました。


↑それぞれのグループで問題点を共有し、解決策のアイデアを出し合いました


↑班ごとに話し合った内容を発表します


↑各班の模造紙には付箋がいっぱい


↑当日のグラフィックレコーディングを担当した春仲萌絵さんから、完成画像が発表されました。当日の様子が一枚のビジュアルで記録されています。

 

◉実施概要
日時:令和7年9月29日(月) 13:00~16:00

会場:都立野川公園自然観察センター

共催:武蔵野の公園パートナーズ/NPO法人Green Connection TOKYO

協力:一般財団法人世田谷トラストまちづくり/学校法人国際基督教大学/三鷹市生涯学習課

後援:東京都/国分寺市/三鷹市/府中市/小金井市/調布市/世田谷区

会場:都立野川公園 自然観察センター

◉参加団体(22団体)

  • 行政: 東京都(都市整備局、環境局、建設局)、府中市(生活環境部、都市整備部)、三鷹市(スポーツと文化部、都市整備部)、世田谷区(みどり政策課、公園緑地部)
  • 学校: 国際基督教大学、東京経済大学、東京農工大学、アメリカンスクール
  • 企業等:㈱日立製作所、㈱地域環境計画、はけの道編集室、(株)SUBARU、(一財)世田谷トラストまちづくり

●NPO等:特定非営利活動法人花と緑のまち三鷹創造協会、特定非営利活動法人地域自然情報ネットワーク、NPO法人グリーンネックレス、小金井市環境市民会議、むさしのガーデン紀行(一般社団法人 武蔵野コッツウォルズ)、都立殿ヶ谷戸庭園(東京都公園協会)、都立神代植物公園(東京都公園協会)、深大寺、野川公園緑の愛護ボランティアの会

 

◉開催内容

【事前開催 エクスカーション】

ICU三鷹キャンパスの森▶️三鷹市大沢の里▶️都立野川公園自然観察園▶️都立野川公園自然観察センター

【第4回「はけの自然とくらしのフォーラム」次第】

  1. 開会のご挨拶 武蔵野の公園パートナーズ本部 丸山浩司(西武造園所属)
  2. 開催趣旨 NPO 法人 Green Connection TOKYO代表 佐藤留美
  3. 参加団体の紹介 
  4. ワークショップ 『崖線緑地のネットワーキング』

〜崖線のみどりと人のつながりから、ネイチャーポジティブな未来をひらこう!〜

🌱事前アンケート結果共有 武蔵野の公園パートナーズ

☘️話題提供① 武蔵野の公園パートナーズ 都立野川公園自然観察センター

☘️話題提供② 一般財団法人 世田谷トラストまちづくり

🍀グループディスカッション 

  1. 閉会のご挨拶

🌿当日完成したグラフィックレコーディングの紹介

 

※詳細なレポートは以下のPDFをダウンロードし、ご参照ください。

第4回はけの自然とくらしのフォーラム詳細レポート