武蔵野地域にある都立公園のオフィシャル情報を発信しています。

むさしのの都立公園

自然を満喫

公園には雑木林や小川など、むさしのの貴重な自然が、今もなお残っています。 季節の変化を感じたり、たくさんの生きものに出会ったり、公園の自然を満喫しよう!

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パークレンジャーからのメッセージ

パークレンジャーが季節のオススメ情報や自然の見方をガイドします。

2015年12月27日(日)

おしくらまんじゅう作戦!?(昆虫が苦手な方は閲覧にご注意ください)

いよいよ冬本番。

 

ツグミやジョウビタキなど冬鳥たちの姿が目立つようになってきました。 

 

その反面、普通に歩いていると、昆虫たちの姿を見かけることは少なくなっています。 

 

完全に姿を消してしまったのでしょうか?

いえいえ、何もいないように見えて、実はたくましく生命をつないでいるのです。

木の隙間や、石の下など、小さな生きものが隠れられるところを探してみると、

意外なほど多くの昆虫やクモたちに出会うことができます。 

 

時には、何十・何百という数の昆虫たちが固まって寒さを凌いでいるシーンに出会うことも。

 

木の隙間には、たくさんのヨコヅナサシガメ!

 

木を紹介する樹名板の裏側には・・・

 

ヤニサシガメがうじゃうじゃ!

 

子どもたちが取り付けた巣箱の中には・・・

 

ナミテントウの大群!

なぜこのように塊をつくるのでしょうか。

哺乳類や鳥だったら、寄り添っていると暖かいのは分かりますが・・。

 

 

 

 

いくつかありますが、このような説が有力です。

 ①たくさんの仲間が集まって隙間を塞ぎ、風が通らなくするため。

 ②春になって動き出した時に、交尾相手を効率よく見つけるため。

 ③敵に襲われた時、集団で臭いを出し、敵を撃退するため。

どれも説得力がありますが・・・。

 

コナラの葉の裏に、越冬場所を探すマルカメムシが集団でいるのを見つけたので、

試しに指でつついてみました。

 

う~~ん強烈・・。

 

私個人としては、③を押したい気持ちになりました。

 

 

生きものの行動には、ほとんどの場合厳しい自然を生き抜くための理由があります。

ただ単に「いた!」と見るだけでなく、

「なんでこんなに集まっているんだろう」「この生きものはなんでここにいるんだろう」と

考えながら見てみると、生きものたちはより多くのことを教えてくれます。

 

昆虫たちがあまり動かない冬だからこそ、一歩進んだ観察をしてみてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

2015年11月30日(月)

謎の赤い実の正体

秋も一段と深まり、朝晩冷え込むようになってきましたね。

林の中を歩いていると、足元は落ち葉で埋まっています。

 

その落ち葉の隙間には、たくさんのどんぐりが!

 

どんぐりは子供たちに大人気!公園を訪れては、両手いっぱいに拾って帰ります。

そんなある日、子ども達がどんぐりと一緒に赤い実のようなものを見つけてきてくれました。

 

「これな~に?」と子供たちが差し出したものは、下の写真のようなものでした。

 

大きさは5mm前後ととても小さく、形はまん丸。そして、その赤い色はとても魅力的です。

近くを探すと、クヌギの葉にくっついているものが見つかりました。

 

試しに半分に割ってみると、中からは卵や幼虫が出てきました。

じつは、この木の実のようなものの正体は「虫こぶ」と呼ばれるものです。

(※虫こぶというのは、虫が葉っぱや花などに産卵することで、彼らの「すみか」に作り替えたもの)

この虫こぶは「クヌギハマルタマフシ」といい、中にいたのはクヌギハマルタマバチの卵と幼虫です。

 

通常、虫こぶは葉っぱなどに出来ると離れることはありませんが、この虫こぶはある程度大きくなると、葉っぱから離れて地面に落ちます。

(ただ、その理由などはまだよくわかっていないようです。)

 

虫の生き抜くための驚くべき工夫が、この虫こぶにはいっぱい詰まっているのかもしれません。

 

皆さんも虫こぶを見つけた時にはぜひ一度観察してみてください。新しい発見があるかもしれませんよ。

2015年10月29日(木)

花カタチ、なんでこんなカタチなの?

秋に咲くツリフネソウ。連日、いろんな虫が訪れ大賑わいでした。

 

さてこの花、とても特徴的なカタチをしていますね。

生け花に使われる花器の釣舟に似ていることから、

「ツリフネソウ」という名がつけられたと言われています。

 

でも、わざわざこんなカタチでなくても・・・と思いますが、

実はちゃんと理由があります。

 

ツリフネソウは、受粉をするためにマルハナバチなどの昆虫を利用します。

彼らを呼び寄せるために、花のカタチを工夫し、花びらの下の方を大きくしました。

「よっこいしょ!どれどれ蜜はあるかな?」

マルハナバチは、写真のように花を訪れると蜜を吸うために

口からストローのような管を伸ばします。

そして、蜜を花の後ろのすぼんだところにたっぷり用意してます。

マルハナバチの口は、長く伸びるので蜜を上手に吸えます。

蜜を吸っている間に、花の入口付近にしかけた花粉が

彼らの背中につくような仕掛けになっています。

本当によく出来ていますね。

あっ、またハチが入りましたよ!

ハチの背中あたりに白く見えるのが、雄しべです。

「なんか背中がムズムズするけど、気のせいかな?」

こうして、上手に花粉が運ばれていきます。

 

でも自然の中にはいろいろ虫がいます

ホバリングをしながら長い口を伸ばして、雄しべや雌しべに触れず

蜜だけゲットしたホシホウジャク。

「長い口があると便利だぜ!」

その他にも、花よりも体が大きく蜜が吸えない大型のクマバチなどは

花のおしりに穴をあけて蜜を吸います。

「花粉も運んでよね!!」ってツリフネソウが怒っていそうですね☆

 

よく見ると、花のカタチも種類によって千差万別。

なんでこの形なんだろう?と疑問を持って調べてみると

いろいろな生きものとのつながりが見えてとても面白いです。

 

みなさんもぜひ公園に来て、いろいろな花を観察してみてくださいね!

2015年9月29日(火)

公園できのこ観察!

いよいよ秋めいてきましたね!

公園にはいろいろなきのこが出ています。

色も形もおもしろく、どこか不思議なきのこたち。今が観察のチャンスです!

雨の後、森の中で落ち葉の溜まったところを見てください

「きのこの国」が見つかるかも!

小さなランプのようなハリガネオチバタケ

乾くとすぐしなびてしまいます

 

うわあ、これは大帝国!

枯れ木に生えたイヌセンボンタケの群生です。

絶滅危惧種のタシロランに栄養をあげるきのこです。

このきのこのおかげで、葉もない、葉緑素もないタシロランは生きています。

 

これは美人のきのこですね

暗いところに、ぽっと灯りがともったように立っていました。

ひだは最初白く、後でピンク色になりますからベニヒダタケという名が付いています。

 

これはよく見るきのこです

枯れ木の根元などに出る硬くて大きなきのこコフキサルノコシカケです。

自分の傘の上にも、周りの葉っぱに茶色い胞子がいっぱい付いています。

「粉を吹く」ように見えるので名前がついたきのこです。

 

これもきのこですよ!

ちょっとした斜面の下などにいっぱいあります。

真ん中のまるいところを押すと、茶色い胞子をプッと出します。

ツチグリというきのこです。

雨が降ると下の花びらのような部分が開き、晴れて乾燥すると閉じて胞子の袋をつぶします。雨、晴れ、雨、晴れ、そのたびに開いたり閉じたりしながら斜面を降りてくるのです。

そして晴れたらプッツ!晴れたらプッツ!

歩くきのこですね!

 

芝生にヒトヨタケが出ていました。一晩で溶けてしまうからヒトヨタケ!

こんなふうに!

 

 

いろいろなきのこありますよ!

秋の公園で、楽しいきのこ観察いかがですか?

 

 

2015年8月30日(日)

展示づくりで大立ち回り!

8月13日から野川公園自然観察センターにて、特別展『パークレンジャーが大好きなえほん』が始まりました。

展示本体の様子は、↓をご覧いただくとして、今日はこの特別展開始前日の様子をちょっとだけ、写真でお伝えします。

http://musashinoparks.com/blog_nogawa/2015/08/21/

お気づきの方も多いかもしれませんが、野川公園自然観察センターの展示は、そのほとんどがパークレンジャーの手作りです。(「パークレンジャーって何?」という方は、ぜひ展示を見に来てください!)

そして、大きな展示替えの直前には、大抵、こんな大工作が繰り広げられています。

「切った張ったの大立ち回り」ならぬ、「切った貼ったの大物作り」です。

(この「大工作」に至るまでに、これまたたくさんの「あーでもないこーでもない」があるんですが…。)

 

切って…、

貼って…、

整えて…。

大々的に模様替えが行われ、今回の展示も、力いっぱいオススメできる出来となっています。

 

絵本には、各レンジャーからのおススメポイントも付いています。

お子さんだけでなく、大人の方もぜひ、遊びに来て絵本を手に取ってみてください!

「これ楽しい!」「あ、懐かしい…」そんな絵本に出会えるかもしれませんよ。

 

2015年7月22日(水)

梢の宝石

夏の日差しがまぶしい日には、たくさんの昆虫たちが活動します。

 

一際目立っていたのがこのタマムシ(ヤマトタマムシ)。

宝石のような金属光沢を持ち、太陽の光に当たると一層輝いて見えます。

 

気になるのは、こんなに目立つ色をしていて、

鳥などに襲われてしまわないかということです。

 

タマムシは、本来はエノキやケヤキのなど樹木の梢周辺を飛び回ったり、

葉を食べたりしています。

葉の上にとまった様子を見てみましょう。

周りの木の葉を見ると、タマムシほどではないけれど、光沢があるのが分かるでしょうか。

この光沢は「クチクラ」というワックスのような層で、日光や水の侵入を防ぐために、多くの木や草が発達させています。

艶のある葉にうまく溶け込むことで、タマムシは鳥などの敵から隠れているのです。

 

虫が金属光沢を持つ理由には、それ以外にも

 ●光を反射して目くらましをする。

 ●光ると鳥が的をしぼれない。

 ●光っているものを、鳥が食べものと認識しない。

など、諸説あります。

いずれにせよ、この人間にとって美しく感じる色は

鳥にとっては少々厄介な色だったようです。

 

 

木や草の先を見てみると、他にも金属光沢を持った昆虫たちがたくさんいます。

コアオハナムグリ

アカスジキンカメムシ

カラスアゲハ

 

これから日差しが強くなる夏にかけて、金属光沢を持つ昆虫たちが増えてきます。

公園を歩く際には、隠れ上手な小さな宝石さがしにチャレンジしてみませんか。

2015年6月25日(木)

万華鏡のような花

梅雨に入りましたが、雨の中でも生き物はたくましく生きていますね。

 

今林内を歩いていると、ホタルブクロの花が咲いています。

名前の由来には諸説ありますが、一説には、ホタルを花の中に入れて遊んだことにあるようです。昔の自然がどれだけ豊かだったかが想像できますね。

(※写真のホタルブクロは白色ですが、花の色には個体差があり、赤紫色の方が一般的かもしれません)

 

花の中にはこんなものが混じっていました。

これは咲くのを失敗したわけではなく、開花前のつぼみの状態です。

 

開花した花をひっくり返して下から見てみると…

 

外側からみる模様とは違い、紫赤色の斑点が目立ちます。

これは蜜標(みつひょう)といって、虫に蜜があることを伝えるサインです。

のぞきこむとまるで万華鏡のようで、虫だけでなく、私たちも引き込まれてしまいそうな魅力がありますね。

 

そんなホタルブクロは、今見頃を迎えています。

ぜひ皆さんも観察してみてくださいね。

2015年5月31日(日)

忍者!ニホンカナヘビ

こんにちは。パークレンジャーの山田です。

最近、巡回をしているとよく「ニホンカナヘビ」に出会います。

 

ニホンカナヘビは、体の2/3をしめる非常に長い尾が特徴。

日本の固有種で、小さな昆虫やクモなどを食べて暮らしています。

 

彼らは神出鬼没!いつもひょんなところで見かけます。

例えば、木道の隙間から突然ヒョコッ!「あら、こんにちは。」

そして、フェンスの細い格子にも。

どうしてこんなところに丸まって!?と思ったら

そこだけ日があたり、どうも日向ぼっこをしていたようです。

自分で体温調整できない彼らは、体温をあげるために時々こうした行動をとります。

この場所は、彼にとっての特等席だったんですね。気持ち良さそう~

ひっそりと藪に身を隠すようすや、危険を察知して素早く逃げるようすなどまるで忍者みたい。彼らと出会うと思わず「みっけ!」と嬉しくなります。

 

公園ではよく見かけますが、彼らが好む日当たりの良い草地や身を隠せる藪は年々少なくなり、東京都北多摩地域の絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。彼らがいつまでものびのびと暮らせるように、公園の緑を大切に守っていきたいと思います。

 

みなさんもぜひ、彼らを探してみてください!

2015年4月05日(日)

レンジャー自然情報「木々の芽吹きを観察しよう!」

公園にはたくさんの木があります。

春になって、木々がいっせいに芽吹き出しました!

それぞれに個性あふれる芽吹きの様子を見てみましょう。

 

まずはコナラ

武蔵野の雑木林を代表する木といえばこれですね。

芽吹きの時期には葉に銀色の毛があり、輝くような美しさです。

この時期の雑木林が淡い銀色に包まれて見えるのは、コナラの木が多いからです。

 

こちらはコナラと並ぶ雑木林の代表樹種クヌギです。

コナラよりやや早く芽吹き、すでに花穂を垂らしています。

煮出した後の茶葉のような、黄褐色の新芽が特徴です。

 

鮮やかな艶のある緑色の葉を並べるのはエゴノキ。かわいらしいですね!

こちらも雑木林に普通に見られる木です。

この色も遠目によく目立ちます。

 

元気いっぱいなのはゴンズイ。

枝の左右に対に並ぶ赤い冬芽がほぐれると、一気に緑の葉が出てきます。

あまり大きくならない木ですが、存在感はありますね。

 

花が終わるころに葉がたくさん出てくるコブシ。

 

花もくしゃっとしたかんじですが、葉っぱも最初はそんなかんじ。

 

いかにも葉っぱの赤ちゃんというかんじでかわいい!

 

よい香りがただよってきそうなサンショウ

 

赤い毛におおわれたアカメガシワ

 

どうですか?

みんなそれぞれ個性いっぱいでしょう?

二十四節季ではこの時期を清明(せいめい)と呼びますが、それは「様々な木があることが明らかになる季節」という意味。いろいろ木々の個性が際立つ季節という意味です。

 

美しい、楽しい、かわいらしい木々の芽吹きの姿。

現代の言葉でいえば、「生物多様性」。

今だから見られる、武蔵野の美しい「生物多様性」の姿を、お近くの都立公園で!

 

2015年3月27日(金)

「小さな手のひら、空いっぱい!」

春のお日さまが顔をだしたら、

眠っていた木々たちが起きだして、小さな伸びをした。

んぐぐぐ!「春がきた!」

 

ぱっ!小さな手のひらをひろげた。

生まれたての柔らかなみどり

 

「春のお日さまって、ほっこりとあたたかいんだなぁ。」

手のひらをいっぱいに広げて、春がきた喜びを全身であらわしているみたい。

 

小さな手のひら、空いっぱい!

「みんなも両手を広げて、春のやわらかな光を感じてみてね!」

 

*写真の植物は、紅葉の代表種でもある「イロハモミジ」です。

葉の先が、手のひらのように5~9つに分かれるのが特徴です。

野川公園では、中之橋南側や自然観察園内など各場所で見られます。

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