武蔵野地域にある都立公園のオフィシャル情報を発信しています。

むさしのの都立公園

玉川上水緑道 オフィシャルブログ

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名前   :タマ・ジョー

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2020年12月13日

玉川上水緑道 紅葉の風景2020

人間の世界がどんなことになっていても、自然の世界では時間は悠然と流れていくのですね。

 

玉川上水緑道では、今年も秋の紅葉の風景が随所で見られます。

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紅葉は公園でも観光地でも見ることができますが、緑道での風景というものは一味違っています。何がというのは説明が難しいのですが、あえていえばどこかノスタルジックな、という感じでしょうか。

 

国の史跡でもある玉川上水に沿った本緑道は、やはり昔からの風景を極力変えないようにしています。だからでしょうか、緑道を歩いていると、昔見た記憶の中に残る懐かしい風景がふと頭をよぎるのです。

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紅葉の景色を見ていても、今が2020年ということを忘れて子供のころに戻ったような感覚で、「ああ、キレイだなぁ」と素直な気持ちで思ってしまうのです。秋の澄んだ日差しも人の心の中まで透かすようですね。

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玉川上水緑道にお出かけの際は、何か気になる風景の前ではしばし佇んで、忘れていた記憶の中の散策も楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

※写真は上から、・新小川橋付近(東京都小平市上水新町2丁目23あたり) ・小川水衛所跡(東京都小平市上水本町2丁目19あたり) ・西中島橋付近(東京都小平市中島町3あたり)

 

季節の花、緑、生きもの| タマ・ジョーavatar

2020年4月2日

令和2年、玉川上水緑道の桜の風景

不要不急の外出自粛、とても大事なことですね。しかし、そんな間に今年の桜の季節も終わりを迎えつつあります……。

 

玉川上水緑道は、上流は昭島市から下流は杉並区までエリアが長いので、桜も場所場所で状況が少しずつ違っているようです。そんな中、今回私が(仕事の合間に)しばしたたずんだのが、その名もまさしく「桜橋」の桜です。玉川上水にかかる橋の中で唯一「サクラ」の名を関した――と言いたいのですが、実は「桜橋」は2つあります。小平市と武蔵野市にですが、ここで紹介したいのは武蔵野市関前1丁目の「桜橋」です。

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この桜橋の左岸側(下流を見て左側)は、下流のJR三鷹駅に向かって約2kmほどの桜並木が続いています。玉川上水緑道の中で随一の桜並木といえるでしょう。

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桜橋は明治22年に架けられたそうで、国木田独歩の「武蔵野」にも出てくるそうです。橋のたもとには、そんな桜橋の由来を刻んだ碑が設けられています。また、小さく目立たない場所にあるのであまり知られていないのですが、国木田独歩の碑も建てられています。興味のある方は探してみて下さい(ヒントは橋のすぐ近く)。

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さらに、この桜橋から下流に向かって歩いていくと、途中、玉川上水路の中に、昔の遺物を見ることができます。

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石垣? 非常にきれいに並びそろえられていますね?? 

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石橋? 

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いったいなに??

 

ぱっと見には何なのかわからないのですが、それぞれに歴史や由来があるのに違いありません。また今度、じっくり検索してみなくては。 

 

不要不急の外出自粛を逆手に取り、たまにはネット検索での歴史探求なんかもいいのではないでしょうか?

 

 

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p.s.個人的には、この大橋のたもとの桜が一番好きです。橋のたもとという立地と、枝の伸び具合がいいんですね。大橋は、桜橋の2つ下流側の小さな橋です。

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2020年2月21日

渓谷に掛かる小橋

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どうです、この渓谷美! 渓谷というと言い過ぎかもしれませんが、この史跡・玉川上水は深いところでは10mはあろうかという高さ(深さ)があるのです。覗き込むとちょっと怖いくらいです。この断崖絶壁が、東京都内としては場違いな渓谷美を醸し出しているのです。

 

これは小平市内・百石橋からの風景です。比較的新しい自動車が行きかう道路の橋です。しかし、そこから一歩、玉川上水緑道に踏み入ると、昔ながらののどかな散歩道が続き、横には冒頭のような渓谷(あえていいますよ)の風景が望めるというわけです。

 

とはいっても、渓谷のような光景がよく見えるのは、随所に掛かっている橋の上からです。この百石橋もいいですし、そのすぐ上流にある小さな小橋もなかなかのビューポイントです。ほら、冒頭の写真の中央をよく見て下さい。小さな橋がわかりますか? 

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これが、くぬぎ橋です。

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玉川上水に掛かる橋の中でもとりわけ小さな小橋です。でも、その風情はなかなかのものですよ。古びた木製の橋に見えますが、実は擬木風の作りになっていて、作られたのも昭和59年(1984年)とそんなに古くはないのです、実は。

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まあ、そんな細かいことは置いといて、とにかく昔風の風景によくあった橋で、私は好きですね。毎度のことですが、この風景に浸ると頭の中では100年位前にスッとタイムトラベルしてしまうわけです。ああ、昔はよかった!(笑)

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この百石橋、くぬぎ橋のあたりの緑道内には、「こだいら銘木百選」にも選ばれている巨木もあって、それら樹木が積み重ねてきた年輪の数を思うとまた、感慨深いものがあったりするのです。

 

玉川上水緑道は、イマジネーションを掻き立てる小さいけど新鮮な発見に満ちています! ぜひ、のんびり、まったりと緑道散策にお出かけください。

 

※百石橋、くぬぎ橋は、東京都小平市小川町1丁目、小平西高校すぐ横 

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2020年2月1日

どこかレトロな冬の緑道

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冬の景色は、どこかさびしげな玉川上水緑道です。

 

木々は葉を落とし——でもおかげで陽がよく差し込み、風がない日はポカポカと暖かったりするわけです。散策をするにも、冬は冬だけの風景と楽しさがあるんですね。

 

私には、この緑道の風景がなんだかレトロに見えてくるのです。舗装されていない土の道のせいなのか(東京には今どきこんな道ないですよね!?)、上水とを隔てる古びた鉄柵のせいなのでしょうか。遠い日に見た記憶を呼び覚まされるのでしょうね。

 

この鉄柵ですが、緑道の一部エリアでは、現代風の擬木柵への取り換えが進められています。自然になじむ新しい擬木柵もいいですが、こんな昔風の鉄柵もいずれなくなってしまうと思うとさみしいものです。

 

玉川上水緑道には、このようなセピア色の風景があちらこちらに残っています。ぜひ、ご自身の目と足で探しに出かけてみてください。

 

※写真は玉川上水緑道 西中島橋上流、東京都小平市中島町二丁目付近

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2019年12月11日

レンガ積み古橋に歴史を感じる秋

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玉川上水緑道、どんどん橋からの紅葉です。

 

玉川上水は、多摩川上流の羽村から江戸・四谷までの全長43kmにわたります。1653年に完成したこの上水路は、江戸城中へ飲料水を引く為に人の手によって築かれた人工の水路なのです。

 

350年以上の歴史のある玉川上水に沿って散策道として整備されました玉川上水緑道には、この歴史の深みを感じさせる遺物が現在も所々に残されています。

 

例えば、三鷹市と杉並区の境にある牟礼橋。ここは今年6月に放射5号線、いわゆる東八道路が延長されて 新しく片側2車線の広い道路が開通した、いわばまさしく今の時代を感じさせる場所です。この牟礼橋のす ぐ上流側に、古ぼけた小さな橋がかけられています。これが、どんどん橋です。

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ちょっと目に付きにくいのですが、このどんどん橋はレンガ積みで作られています。これがもう、明治時代を感じさせるとでもいいましょうか、実にノスタルジックなたたずまいなのです。

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そしてこの橋の横に、これまた半分風化したような石碑がたっています。刻まれた文字も私にはほとんど読めないのですが、「石橋建立~~」とだけなんとか読めるところから、今のどんどん橋を作った際の記念の石碑ではないかと思われます。少なくても100年以上前のものではないでしょうか。どなたか、ぜひ解読にチャレンジしてみてください。

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少し調べましたところ、一番最初の石橋としてのどんどん橋(当初は牟礼橋と呼ばれていたらしい)は、宝暦七年(1757年)にそれまでの木橋を石橋に架け替えたものだといいますから、250年以上におよぶ歴史があるわけです(この間に何度か架け替えられている)。

 

いずれにしましても、歴史好き、郷土好き、レトロ好きにはたまらない風景です。この風景にひたり、思いをはせていると、周囲を行き交う自動車の騒音もすっと遠くなり、脳裏には何百年も前のこの場所に暮らし行き交っていた人々と、のどかな田園の風景が広がってくるのです。

 

どんどん橋は、東京都三鷹市井の頭1丁目7あたり、人見街道沿い。京王井の頭線 久我山駅から徒歩約10分 

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2019年11月21日

緑道樹林地の秋

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ご存知でしょうか、玉川上水緑道は“緑道”だけではありません。武蔵野の面影が残る樹林地もあるのです。

それが“牟礼園地”です。ここは緑道に隣接するいわゆる雑木林で、そこそこの広さの林の中を園路が設けられています。野鳥の観察を楽しむ方や犬の散歩をする方などがのんびりとした時間をすごされていきます。

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緑道を歩かれる際は、ぜひ寄り道を楽しんでいってください。

さて、どんな秋の風景が見られるでしょうか?

 

牟礼園地は、東京都三鷹市牟礼4丁目付近 最寄り駅は、京王井の頭線 井の頭公園駅、あるいは三鷹台駅、徒歩約12分

 

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