少しずつ暖かい日が増え、早春の花々が咲き始める時期になりました。
本来であれば野鳥観察イベント「冬鳥の観察会」を開催する時期なのですが、
今年は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、
中止せざるを得なくなってしまいました。
そこで、楽しみにしていた方に、少しでも冬鳥たちの様子を確認して頂くべく、
写真でご紹介したいと思います。
写真は、「冬鳥の観察会」で講師をお願いする予定だった「府中野鳥クラブ」の
みなさまからご提供いただきました。
「府中野鳥クラブ」は、府中市内の各地にて、40年近く鳥類のモニタリングと、
保全活動に取り組んでおられる野鳥の専門団体さんです。
浅間山には武蔵野らしい雑木林が残り、まちなかに残る緑とは思えないほど、
たくさんの野鳥たちが見られ、まるでもっと奥深い山の中をトレッキングしているような
気分が味わえます。
特に冬から春にかけては、木の葉がほとんど落ち、
さらに野鳥たちがもっとも活発で見やすい時期なのです!
今、公園にはこんな野鳥たちが来ています。

エナガ(留鳥)
そろそろ巣づくりの準備のため、せっせとコケを運ぶ姿が見られます。

ヤマガラ(留鳥)
エゴノキの実が特に好きで、エゴノキが多い浅間山ではよく見られます。

コゲラ(留鳥)
スズメほどの大きさの小柄なキツツキです。「コンコンコン・・」と
甲高い音が響いてきたら、樹上を見上げてみましょう。

キジバト(留鳥)
まちなかの公園でもよく見られるハトの仲間。
この時期は寒そうに身体を丸めている姿が見られることも。
ここまでは年間通して見られる代表的な種類を紹介しましたが、
ここからは、今の時期ならではの種類を紹介します。

ツグミ(冬鳥)
雑木林よりは開けた草原に多い種類です。
今ははらっぱでエサ取りをしていますが、北へ帰る前には、
多くの仲間と集団をつくります。

シロハラ(冬鳥)
警戒心が強く、ヤブの中からあまり出てきません。
エサ取りに開けた場所に出てくるのを気長に待ちましょう。

シメ(冬鳥)
木の実を好むため、クチバシが太めになっている種類です。
カエデなどの木を好みます。

アオジ(冬鳥)
シロハラと同じく警戒心が強く、ヤブから出てきません。
しかし、春が近づくと警戒心が緩むのか、ひょっこり現れることも。

ルリビタキ(冬鳥)
オスは鮮やかな青色です。
メスはうっすら青味がある程度で、
ずんぐりとしたかわいい顔つきをしています。

ジョウビタキ(冬鳥)
オレンジの鮮やかなこの種類は、ルリビタキよりも開けた場所を好み、
まちなかでも見ることができます。

モズ(冬鳥)
スズメよりも大きなサイズのこの鳥は、ちいさなギャングとも呼ばれています。
昆虫や爬虫類のほか、シジュウカラなどの小鳥を襲うことも。

ツミ(留鳥)
タカの仲間であるツミは、鳥類が豊富な浅間山ならではの生きものと
言えるかもしれません。
浅間山公園をエサ場として使い、春先によく見られます。
今回紹介できたのは、ごく一部ですが、
「冬鳥の観察会」や「キスゲフェスティバル」などのイベントでは、
もっと多くの種類を紹介する写真展を行っています。
しかし、今はなかなか写真展を開催できるようなイベントが開催できないため、
一部を浅間山公園の掲示板にて紹介しています。

なかなかお出かけがしづらい時期が続きますが、
健康維持のため、お散歩に行かれる際には、
ぜひのぞいてみてください!