5月3日、今年もキスゲフェスティバルが始まりました。暖かく好天に恵まれた初日の午後に、パークレンジャーによるガイドウォークを開催しました
小さなお子さんから、浅間山に通い続けている方まで、総勢51人もの方々が参加してくださいました。

まずは浅間山の主役の紹介。ムサシノキスゲはまだこれからといったところですが、キンランやギンランなどの植物が満開状態で迎えてくれました

なぜこんなに花がたくさんあるのか。長年に渡って手入れをしてくださっている「浅間山自然保護会」の方々や近隣の学生の方々の活動を紹介していきます。多くの方々が愛情を注いでくれた結果、こんなに美しい風景が見られるようになったのです。
続いて浅間山の生きものの暮らしも紹介。まずはキノコが生えた朽木が見つかり、そこには変わったマーク

クワガタが産卵するときに、卵や幼虫が乾いてしまわないように溝を掘るためのマークだと言われています。
この近くの木にはクワガタの幼虫などを食べるアオゲラ

の巣穴が見つかりました。枯れ木をキノコが柔らかくし、クワガタがそれを食べてほぐし、アオゲラが朽木を崩して幼虫をつつく。生きものはみんなつながっているんですね。
浅間山神社のある山に登っていくと、一面にキンランが咲いていました

なんでこんなに木の根元近くにまとまって生えているのでしょうか。
木の根とキノコは助け合って栄養や水分を吸収しやすくします。さらに、その関係の中にキンランも加わると、3者が助け合って生きていくようになります。つまり木とキノコがないとキンランの仲間は生きていけないのです。また一つ生きものどうしのつながりを見ることができました。他の生きものとつながっているこの場所だからこそ、美しい姿が見られることを実感して頂けたようです。
最後に、浅間山で一番高い神社の前で、季節が変われば自然はまた違う顔を見せてくれること、周辺にも生きものたちが暮らす自然が残っていることを紹介しました

今回見られたものは、ほんの一部分。また浅間山や近くの公園にあそびに来て、生きものたちとの出会いを楽しんでみてください。