2022年7月8日
おうちで植物観察会~2022年7月編①~
新型コロナウイルス感染症拡大や猛暑により
中止が続いている自然観察園の人気イベント『植物観察会』。
2022年9月から再開予定となっていますが、
引き続き、皆様が自然観察園の植物を自宅から楽しめるブログ企画
『おうちで植物観察会』をお届けします!
この企画では、
「野川公園緑の愛護ボランティアの会」が作成してくださっている
「花だより」(自然観察園・野川公園サービスセンターにて配布中!)から
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7月前半の自然観察園は、
チョウやトンボなどの生きものが多く見られるようになり、
早くもニイニイゼミの声が響き渡っています。
また、夏の花が次々と咲き始めていますので、
その中から3つ取り挙げてご紹介したいと思います♪
①ノカンゾウ
学名:Hemerocallis fulva var.disticha
科名:ワスレグサ科
自然観察園内では、「のかんぞうの里」で、
今年も明るいオレンジ色の花を咲かせています。
ノカンゾウが咲くと、いよいよ本格的な夏の到来です。
花びらは6枚で、ユリのようなラッパ型の花を咲かせます。
一つの花はたった一日でしぼんでしまうのですが、
同じ株にいくつも蕾をつけていて、
一つの花が終わるとまた次の花が咲き出します。
この花には、
長いストロー状の口を持つチョウの仲間がよく訪れます。
下の写真に写っているのはナガサキアゲハです。
翅に花粉をたくさんつけているのがわかります。
蜜をもらう代わりに花粉を運ぶ役目をしているようですね。
②オオバギボウシ
学名:Hosta sieboldiana
科名:クサスギカズラ科
梅雨時になると、
爽やかな白~淡い紫色の花を何段にも重ねて咲かせ、
少し暗い林の中でよく目立ちます。
また、茎の下の方には、
縦に筋が入った大きな卵型の葉を
放射状につけるのが特徴的です。
花の下についている小さな葉のようなものは、
「苞(ほう)」と呼ばれますが、
蕾が出る前は、苞が茎の上の方で重なり合って、
星のようにも見える不思議な姿を見せます。
自然観察園には、似た花で「コバノギボウシ」もありますが、
オオバギボウシより一回り小さくて紫色が濃い花を咲かせます。
③ハエドクソウ
学名:Phryma leptostachya ssp.asiatica
科名:ハエドクソウ科
梅雨時から夏の間までずっと咲いている
花期の長い花です。
実は有毒植物で、
根を煮詰めてハエトリ紙を作っていたところから、
ハエドクソウの名がついたと言われています。
長い茎の途中から向かい合わせで1本ずつ茎が伸びて、
それぞれの茎の先にとても小さな白っぽい花をつけます。
近づいてよく見ると、
上品な紫色の筋が入った
なんとも可愛らしい花です。
咲き終わった花は実へと姿を変え、
下の写真のように、花の下の方に並びます。
この実は先端が伸びてカギ状になり、
人の服や動物の毛にくっつき、
遠くまで種を運びます。
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実際の植物観察会は、2022年9月から再開予定ですが、
ブログでも引き続き、自然観察園の植物情報を発信していきます!
どうぞお楽しみに♪
ボランティア| ほーぷ