2022年1月21日
おうちで植物観察会~2022年1月編②~
新型コロナウィルスによる緊急事態宣言は解除されたものの、
自然観察園の人気イベント『植物観察会』の開催再開はもう少し先。
再開までの期間、
皆様が自然観察園の植物を自宅から楽しめるブログ企画
『おうちで植物観察会』をお届けします!
この企画では、
ボランティアさんが作成してくださっている「花だより」
(自然観察園・野川公園サービスセンターにて配布中!)から
現在見ごろの植物を3つ紹介します。
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1月後半の自然観察園は、
草も木も、春に向けて芽吹いたり花を咲かせたりする準備をしています。
そんな草や木の中から、春の気配が感じられるものを3つ選んで紹介します!
①イヌノフグリ
学名:Veronica polita var. lilacina
科名:オオバコ科
現在、ごく小さな花が、
細かな葉の間から顔をのぞかせています。
春先によく見かけるオオイヌノフグリの仲間です。
オオイヌノフグリの花は青く、大きさは1センチ弱ありますが、
イヌノフグリの花は、ほんのりピンク色で3~4ミリくらいです。
オオイヌノフグリは外来種ですが、
イヌノフグリは在来種(日本にもともとある植物)です。
自然観察園では、まだほんの咲きはじめです。
これから暖かくなるにつれて花数を増やしていくことでしょう。
②キランソウ
学名:Ajuga decumbens
科名:シソ科
「花だより」ではこの時期、
花や実だけでなく、“ロゼット”も紹介しています。
“ロゼット”とは、野草が冬の寒さから身を守るために、
地表にはりついたような形に葉を出す様子を指す言葉です。
放射状に広がった葉の様子が、まるでバラの花のようであることから
このように呼ばれています。
「花だより」には、20以上のロゼットが紹介されていますが、
ここではキランソウを紹介します。
キランソウの葉は濃い緑色で、
少し紫がかることもあり、味わい深い色合いです。
地面にはりついた形のまま、
3月から5月にかけて濃い紫色の花を咲かせます。
別名「地獄の釜の蓋」と呼ばれます。
その由来は、葉や茎が広がる様子が、
地面に釜の蓋がはりついているように見えるから、
また、薬効が強く、地獄への入口に蓋をする(=死人が減る)からとも、
言われています。
③ウグイスカグラ
学名:Lonicera gracilipes var. glabra
科名:スイカズラ科
名前の由来は、
ウグイスが隠れられるほど枝葉がしげることから「ウグイスガクレ」になり、
それがなまって「ウグイスカグラ」になったという説や、
ウグイスが実などを食べるのを神楽に見立てたという説など、
諸説あります。
花盛りになるのは3月から4月ですが、
早い時期からかわいらしい花をちらほらと咲かせます。
低木なので花が間近で見られます。
そして、6月頃には赤く熟する実をつけます。
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実際の植物観察会は、残念ながらまだ再開の見通しが立ちませんが、
こちらのブログを通して、引き続き自然観察園の植物情報を発信していきます!
どうぞお楽しみに♪
ボランティア| ほーぷ