新型コロナウィルスによる緊急事態宣言は解除されたものの、
自然観察園の人気イベント『植物観察会』の開催再開はもう少し先。
再開までの期間、
皆様が自然観察園の植物を自宅から楽しめるブログ企画
『おうちで植物観察会』をお届けします!
この企画では、
ボランティアさんが作成してくださっている「花だより」
(自然観察センターにて配布中!)
から現在見ごろの植物を3つ紹介します。

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12月前半の自然観察園は、
紅葉が進み、葉を落としたり実をつけたりしている植物が多くあります。
早秋から花をつけている植物はシロバナアブラギクくらいで、
それも終わりに近くなっています。
今回は花1種類と実2種類を紹介します。
①スイセン
学名:Narcissus tazetta var. chinensis
科名:ヒガンバナ科

早春の花ですが、すでに少しずつ咲き始めています。
ニホンスイセンといわれる種類は地中海沿岸の原産で、
古い時代に中国を経由して日本に入ったと言われています。
暖地の海岸近くに野生化しています。
現在、自然観察園のスイセンの花数はまだ少ないですが、
スイセンの白い花が赤い紅葉に映えてとてもきれいに見えます。
1月になるともっとたくさんの花をつけます。
②ムサシアブミ
学名:Arisaema ringens
科名:サトイモ科

ムサシアブミの実は、
茎の先に赤い小さな実がたくさん集まってできます。
時間が経つと茎が折れて、写真のように地面に横たわります。
ひとつの小さい実の中には4個の種子が入っています。
サトイモ科ですが、食べる里芋とは少し仲間が違い、
マムシグサやウラシマソウという植物に近い仲間で有毒植物です。
花は独特な形をしており、4~5月頃に咲きます。
③ムクロジ
学名:Sapindus mukorossi
科名:ムクロジ科
ムクロジは高さ15m以上になる落葉樹です。
軸の左右に小さな葉が3~8対(6~16枚)ついています。
その様子が鳥の羽のように見えることから、
このような葉のつき方を「羽状複葉」と呼びます。
ムクロジの実は、
皮を取ると硬い黒い実が出てきます。
この部分が、羽根つきの羽根のおもりに使われることで知られています。
今の時期は、写真のように、きれいな黄葉とたくさんの実が見られます。
※ムクロジの実は枝の上の方につくので、
花だよりでは「色づいた樹木」として表記されています
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実際の植物観察会は、残念ながらまだ再開の見通しが立ちませんが、
こちらのブログを通して、引き続き自然観察園の植物情報を発信していきます!
どうぞお楽しみに♪
