2021年9月18日
おうちで植物観察会~2021年9月編②~
新型コロナウイルス感染症拡大により、
昨年から中止が続いている自然観察園の人気イベント『植物観察会』。
「いつ再開するの?」「再開が待ち遠しい!」といった皆様の声を聞き、
再開までの期間、皆様が自然観察園の植物を自宅から楽しめるブログ企画
『おうちで植物観察会』を行うことにしました!
この企画では、
ボランティアさんが作成してくださっている「花だより」
(自然観察センターにて配布中!)から
現在見ごろの植物を3つ紹介します。
==========
9月後半の自然観察園は、
ヒガンバナなど華やかなものから、秋風に揺れる小さな花々まで、
たくさんの種類の花が花盛りです。
これらの花々の中から見ごろの花を3つご紹介いたします。
①キツリフネ
学名:Impatiens noli-tangere
科名:ツリフネソウ科
船の形に似た黄色い花が、
細い花茎につられるようについているところから
キツリフネという名前がついたと言われます。
花の一部分が細い袋状になっており、そこに蜜が溜まっています。
この蜜を目的にマルハナバチなどの潜りこむのが得意なハチが来て、
体に花粉をつけて行きます。
また、このように黄色く目立つ花だけでなく、
開かないけれど実をつけることができる「閉鎖花」(へいさか)
と言われる小さい花を付けることもあり、
子孫を残すための様々な工夫をしていると言える野草です。
②シロネ
学名:Lycopus lucidus
科名: シソ科
湿ったところに生える多年草で、葉の付け根に白い小さな花を咲かせます。
この花は「唇弁花」(しんべんか)と呼ばれ、
下側にある花びらが他の花びらよりも大きく、幅広く、
唇のように見える花になっています。
花は少々個性的な匂いですが、葉は上品なハーブの香りがします。
③ボントクタデ
学名:Polygonum pubescens
科名:タデ科
水辺など湿ったところに生えるタデの仲間です。
花の外側や茎は赤みが強いことが多いです。
実になっても外側が赤いので、
晩秋までしなやかに穂の先が垂れている様子が目立ちます。
ぴりりと辛くて香辛料に使われるヤナギタデに比べて、
辛みがなく香辛料として使えない、役に立たない、というところから、
優れていないという意味の「凡」(ボン)が名前の一部になったと言われています。
==========
実際の植物観察会は、残念ながらまだ再開の見通しが立ちませんが、
こちらのブログを通して、引き続き自然観察園の植物情報を発信していきます!
どうぞお楽しみに♪
ボランティア| ほーぷ