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むさしのの都立公園

ナラ枯れから公園の木をまもろう!

2022年5月31日(火)

ナラ枯れから公園の木をまもろう!

ここ3年くらい、

突然公園や神社の木が枯れてしまうのを見たことがある方はいらっしゃるでしょうか。

実は最近「ナラ枯れ」という木の病気が全国で拡大しています。

ナラ枯れ病

ナラ枯れとは、ナラやカシ等の樹木が赤茶色に変化して枯れてしまう病気です。

この病気は、カシノナガキクイムシという昆虫が「ナラ菌」という病原菌を

運び込むことによって引き起こされます。

この虫が飛んで行って卵を産み付けた木が感染し、枯れていくのです。

 

 

この虫は、古く大きくなりすぎた森を若返らせるという、

自然の中では大きな役割を持っています。

 

しかし、ご神木のような大きな木をまもったり、

公園の木が枯れて人の上に落ちてくることを避けたりするために、

人の暮らしの周りでは、この病気のまん延を防ぐ必要があります。

 

そこで、国分寺公園では、

コナラ38本にカシノナガキクイムシを捕獲するため,

東京農工大学と連携してトラップを設置しました。

①カシナガトラップ

このトラップは、繁殖のためにコナラの木を目掛けて飛んできた成虫が、

クリアファイルに衝突し、

その下にある捕獲器に落ちることで出られなくなるという仕組みです。

 

カシノナガキクイムシの活動が落ち着く9月末頃まで定期的に見回りを行うことで、

ナラ枯れによる被害を低減できればと考えています。

 

さて、今回はナラ枯れやトラップについてご紹介しましたが、

カシノナガキクイムシのビジュアルが気になった方も少なくないと思います。

捕獲したカシノナガキクイムシは、成果が出た際に改めてご紹介させて頂きます。

 

公園の森をまもるためには、このトラップがカギになりますので、

トラップを見かけた際には、お手を触れず、そっと見守ってください。

 

途中経過などは、随時お知らせしていきます。

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